摂食障害から回復する10の段階
- StartLine Writer
- Mar 23
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Updated: Mar 29
摂食障害からの回復には、いくつかの段階があります。回復の過程と、それぞれの段階でどのような気持ちや行動の変化が起こるかを知っておくと、自分に必要なサポートやリソースを選びやすくなります。
ここでは、「摂食障害から回復するための8つの秘訣」(キャロリン・コスティン、グエン・シューベルト・グラブ著、安田真佐枝訳)のページ18-19で記載されている「摂食障害から回復する10の段階」を紹介します。それぞれの時期に典型的な考えや感情を知り、自分は今どの段階にいるか把握してみましょう。
1.私には何も問題なんてない
私の体なのだから、かまわないで
私よりもずっと痩せている(症状がひどい)人たちがいる。
2.もしかしたら問題なのかもしれない、でも大したことはない。
ごくたまにしか吐かない。
身体検査では問題がなかったから大丈夫。
3.私には問題がある。でも気にしない。
吐くのがよくないのはわかっている。でも今のところ問題ないので気にしていない。
変わろうと思えば変われるけど、変わろうと思っていないだけ。
4.変わりたいけど、どうしたらいいのかわからないし、怖い。
普通に食べたいけど、太るのが(体重が増えるのが)怖い。
過食をやめたいけれど、どこから始めたらいいかわからない。
5.変わろうとしたけど、私にはできなかった。
〇〇しないと自分に言い聞かせていたのに、気が付けばまたしてしまった。
いつかよくなる(行動を変えられる)なんてとても思えないから、もう試しても無駄
6.やめられる行動はいくつかあるけど、すべてはどうしても無理
嘔吐はやめられたけど、食べる量を増やせない。
食生活はよくなったけど、今度は運動がやめられなくなった。
7.摂食障害行動はやめられるけど、摂食障害思考が頭から離れない。
食べ物と過食することが頭から離れない。
頭の中でカロリー計算ばかりしていて、今でも体重を減らしたいと思っている。
8.行動からも思考からも解放されているときが多いが、常にというわけではない。
普段はずっと調子が良いけれど、ストレスがかかると不健康な行動が戻ってきてしまう。
調子は良かったけれど、水着を着たのがきっかけで摂食障害思考が戻ってきて、症状も少し再燃してしまった。
9.行動や思考から解放されている
だいたい快適に過ごしていて、好きなものを食べてもあとから罪の意識や不安を感じたりはしない。
摂食障害の行動をやめてからしばらくたっていて、気がついてみると食べ物に関連した思考や衝動もなくなっていた。
10.回復した
もうずいぶん経つけれど、摂食障害に関連した思考や感情や行動はない。
今の体形が自然に思える。摂食障害は過去の出来事になった。
Next Step
#1-#3:摂食障害セルフチェックも念のために受けてみましょう。「摂食障害について知る」の記事も読んでみましょう。
#4-6:「回復法を学ぶ・見つける」で自分の困りごとに合った回復法やアドバイスを探してみましょう。「相談する」で専門家やピアグループに相談することもおススメ。
#7-10:「相談する」で専門カウンセラーや、グループを見つけて、回復を前進させましょう。9&10の方は、サポートグループに経験者として参加してみることもおススメします。
回復の10段階をもっと知りたい、または回復の8つの秘訣に基づいた取組みを続けたい方は、ぜひ「摂食障害から回復するための8つの秘訣」と「ワークブック」をご覧ください。
また、本書を訳された摂食障害ホープジャパンの安田真佐枝さんのPodcastの解説もぜひお聞きください。
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